確定申告のやり方を初めての人向けに徹底解説
確定申告は、1年間の所得と税金を計算して税務署に報告する手続きです。初めて申告する場合、何から始めればよいか分からず不安になるかもしれません。しかし、正しい流れを理解すれば、誰でも進められます。
この記事では、初めての確定申告に必要なすべての情報をご紹介します。申告期限は毎年3月15日(土日の場合は翌営業日)です。計画的に準備を進めることが大切です。
所要時間の目安:準備から提出まで約3~5時間
確定申告の全体の流れ
確定申告を進める際は、以下の手順に従いましょう。
- 必要書類の確認と準備
- 1年間の収支を集計する
- 申告書類を作成する
- 申告書を提出する
- 納税または還付を受ける
この流れを理解することで、スムーズに申告を完了できます。
確定申告が必要な人の条件
会社員でも申告が必要な場合
給与所得者でも以下の条件に当てはまれば、確定申告が必要です。
- 給与以外の所得が年間20万円を超える
- 副業やフリマアプリでの売上がある
- 不動産賃貸収入がある
- 医療費控除を受けたい
- 寄附金控除(ふるさと納税)を受けたい
給与が1社からのみで、年末調整を済ませている場合は、原則として申告不要です。
自営業者やフリーランスの場合
自営業者やフリーランスは、所得の有無に関わらず申告義務があります。赤字の場合でも、申告することで損失を翌年以降に繰り越せるメリットがあります。
確定申告に必要な書類の準備
絶対に必要な書類
申告を進める前に、以下の書類を揃えましょう。
| 書類名 | 説明 | 入手方法 |
|---|---|---|
| マイナンバーカード | 本人確認書類 | 市区町村役場で発行 |
| 銀行口座情報 | 還付金受け取り用 | 通帳またはキャッシュカード |
| 収支計算書 | 収入と支出の記録 | 自分で作成 |
| 領収書・レシート | 経費の証拠 | 事業に関連するすべて |
| 源泉徴収票 | 給与所得の証明 | 勤務先から1月末までに受け取り |
所得別に必要な書類
給与所得がある場合
– 源泉徴収票(勤務先から受け取り)
副業収入がある場合
– 売上を記録した帳簿
– 仕入れや経費の領収書
– 取引先からの請求書
不動産所得がある場合
– 賃貸契約書
– 管理費や修繕費の領収書
– ローン残高証明書(ある場合)
医療費控除を受ける場合
– 医療費の領収書(1年分)
– 医療費集計フォーム(国税庁サイトで入手可能)
1年間の収支を集計する方法
手作業での集計方法
初めての申告で手作業を選ぶ場合、以下の手順で進めます。
ステップ1:収入の合計を計算する
1月から12月までのすべての売上や給与を合計します。副業がある場合は、各収入源ごとに分類しましょう。
ステップ2:経費の合計を計算する
事業に必要な支出をすべて集計します。以下のような経費が対象です。
- 事務用品代
- 通信費(インターネット、携帯電話)
- 交通費
- 家賃(事業用スペースの割合分)
- 水道光熱費(事業用割合分)
- 保険料
ステップ3:所得を計算する
「所得 = 収入 – 経費」で計算します。この数字が申告書に記入する金額になります。
会計ソフトを使った集計方法
初めての申告でも、会計ソフトを使えば集計が簡単になります。
会計ソフトのメリット
– 自動で計算してくれるため、ミスが減る
– 領収書をスマートフォンで撮影するだけで記録できる
– 申告書類が自動生成される
– 初心者向けの説明が充実している
初心者向けの会計ソフト
無料から有料まで様々なソフトがあります。個人事業主向けの主なものは以下の通りです。
- 無料版:国税庁の「確定申告書等作成コーナー」
- 低価格帯:freee、マネーフォワード クラウド確定申告
- 有料版:弥生会計オンライン
無料版から始めて、必要に応じて有料版に切り替えるのも良い方法です。
e-Taxを使った申告方法
e-Taxとは何か
e-Taxは、国税庁が提供する電子申告システムです。自宅からパソコンやスマートフォンで申告できます。
e-Taxのメリット
– 24時間いつでも申告できる
– 税務署に行く手間が省ける
– 還付金が早く受け取れる(約3週間)
– 書類を保管する手間が減る
e-Taxに必要な準備
マイナンバーカードを用意する
e-Taxを利用するには、マイナンバーカードが必須です。市区町村役場で申請し、受け取ります。申請から受け取りまで約1か月かかります。
ICカードリーダーを準備する(パソコン利用時)
パソコンでe-Taxを使う場合、マイナンバーカードを読み込むためのICカードリーダーが必要です。スマートフォンを使う場合は不要です。
e-Taxでの申告手順
ステップ1:e-Taxにログインする
国税庁のe-Taxサイトにアクセスし、マイナンバーカードで認証します。スマートフォンの場合は、専用アプリをダウンロードします。
ステップ2:申告書類を作成する
画面の指示に従い、以下の情報を入力します。
- 基本情報(氏名、住所、マイナンバー)
- 所得情報(給与、事業所得など)
- 控除情報(医療費控除、寄附金控除など)
- 納税地情報
ステップ3:内容を確認して送信する
入力内容を確認し、問題なければ送信します。送信後、受付完了メールが届きます。
スマートフォンでのe-Tax申告
スマートフォンを使う場合、以下の手順で申告できます。
- 「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」アプリをダウンロード
- マイナンバーカードで認証
- 申告書類を作成
- 送信
スマートフォンはICカードリーダーが不要なため、パソコンより簡単です。
申告書の作成方法
紙での申告書作成
紙で申告する場合、国税庁のサイトから様式をダウンロードして記入します。
必要な様式
- 確定申告書第一表(すべての人が記入)
- 確定申告書第二表(控除情報を記入)
- 収支計算書(自営業者が記入)
記入例は国税庁のサイトに掲載されているため、参考にしながら進めます。
国税庁の確定申告書等作成コーナーの利用
国税庁が提供する無料のツールを使えば、簡単に申告書を作成できます。
利用方法
- 国税庁のサイトにアクセス
- 「確定申告書等作成コーナー」を選択
- 所得の種類を選択
- 画面の指示に従い情報を入力
- 申告書が自動生成される
このツールは無料で、初心者にも分かりやすい設計になっています。
申告書の提出方法
税務署に持参する
最も確実な方法は、税務署に直接提出することです。
提出時の注意点
- 申告期限内に提出する(3月15日まで)
- マイナンバーカードまたは通知カードを持参
- 本人確認書類(運転免許証など)を持参
- 控えが必要な場合は、コピーを持参
税務署の職員が書類をチェックしてくれるため、ミスが減ります。
郵送で提出する
郵送での提出も可能です。
郵送時の手順
- 申告書を作成
- 本人確認書類のコピーを添付
- 封筒に入れて税務署に送付
- 控えが必要な場合は、返信用封筒を同封
郵送の場合、提出日は到着日となるため、余裕を持って送付しましょう。
e-Taxで電子申告する
e-Taxを使えば、自宅から申告できます。前述の「e-Taxを使った申告方法」を参照してください。
よくあるミスと対策
ミス1:必要な書類を忘れている
症状
申告書を作成した後、源泉徴収票や領収書が見つからないことに気づく。
対策
申告前に、必要な書類リストを作成して、一つずつ確認しましょう。書類がない場合は、発行元に連絡して再発行してもらいます。
ミス2:経費の計上を忘れている
症状
申告後に、計上し忘れた経費に気づき、納めすぎた税金がある。
対策
申告前に、領収書をすべて確認し、経費として計上できるものを漏れなくリストアップします。不確実な場合は、税務署に相談しましょう。
ミス3:計算ミスがある
症状
申告書の金額が間違っていて、追加納税が発生する。
対策
計算は複数回チェックするか、会計ソフトを使って自動計算させます。電卓を使う場合は、別の電卓で検算することをお勧めします。
ミス4:申告期限を過ぎている
症状
申告期限を忘れて、期限後に申告する。
対策
毎年、申告期限(3月15日)をカレンダーに記入し、早めに準備を開始します。2月中には書類を揃えておくのが理想的です。
ミス5:控除の要件を満たしていない
症状
医療費控除を申告したが、実は要件を満たしていなかった。
対策
各控除の要件を事前に確認します。医療費控除は、1年間の医療費が10万円を超える場合が対象です。不確実な場合は、税務署に電話相談しましょう。
納税と還付の流れ
納税が必要な場合
申告の結果、納税額が発生した場合、以下の方法で納めます。
振替納税を利用する
指定した銀行口座から自動で引き落とされます。手続きは税務署で行います。
クレジットカードで納める
e-Taxを使えば、クレジットカードで納税できます。ポイントが付く場合があるため、お得です。
コンビニで納める
バーコード付きの納付書を使い、コンビニで現金納付できます。
還付がある場合
申告の結果、税金が戻ってくる場合があります。
還付金の受け取り方
申告書に記入した銀行口座に、自動で振り込まれます。e-Taxで申告した場合、約3週間で振り込まれます。紙での申告の場合は、約1か月かかります。
申告後のチェックリスト
スムーズに申告を完了するために、以下の項目をチェックしましょう。
- 申告書の控えを保管した
- 領収書を整理して保管した(5年間は保管義務あり)
- 納税額を確認した
- 還付金の振込予定日を確認した
- 来年の申告に向けて、記録方法を改善した
まとめ
初めての確定申告は、複雑に見えるかもしれません。しかし、正しい流れと必要な書類を理解すれば、誰でも進められます。
重要なポイントは、早めに準備を開始することです。2月中に書類を揃え、3月15日までに申告を完了させましょう。不確実な点があれば、税務署の相談窓口や電話相談を利用してください。
会計ソフトやe-Taxなどのツールを活用すれば、申告がさらに簡単になります。初心者向けの無料ツールから始めるのがお勧めです。正確で効率的な申告を心がけ、税務申告義務を果たしましょう。
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